2012年4月7日土曜日

子ろば保育園/子ロバニュース


 皆様こんにちは 園長の岡部でございます。
今年も3月を目の前にして、保育園では各クラス1年間のまとめの時期となりました。個人懇談会やクラス懇談会を計画し、すでに着々と行っているクラスもあります。

 先日、ある保護者の方から懇談会の中で「子ロバ保育園は文字を教えてくれないのですか?親が教えてもなかなか教えきれないので教えてほしいのです」と言われていましたと担当保育士が報告してくれました。直接お話してみると「先生そうなんですよ、入学説明会ではもう当然、自分の名前はかけて読めるようにしてください、そして給食は25分で食べるように・・・休憩は20分です・・・と言われます。先生保育園でこんなに大切にされていきなり小学校に行って大丈夫でしょうか・・・心配です。」本当に・・・そりゃあ、お気持ちがよく分かりました。
同じような思いの保護者の方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

 これは大切なお子様をお預かりしている子ロバ保育園の園長として、この問題をどう考えているか、お話しなくてはいけないと思いました。


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 まず皆さん、教育って何でしょう?
 もちろん小学校に入学し文字を覚え、九九を知り、掛け算足し算・・・そしていづれほとんどの親が望むことは、勉強が良く出来て、良い大学に入って、安定した就職をして、しっかりした家庭を築いて・・・そう望むのが親心ですよね。(程度の差はあれ)昔も今も親の気持ちは変わらないように思います。その未来ある人生のための教育と考えるでしょう。

 しかし、社会状況は大きく変化しています。IT社会となり、世界はインターネットにより一瞬で繋がりグローバル化はさらに進み、社会の価値観は多様化しています。そのような社会状況の中、教育がどのような役目を持つのでしょうか?

 日本の教育の歴史を見ていると明治時代に学校教育という制度が確立し、戦時下は戦争のための教育・・・高度成長期に入ると経済発展のための教育・・・といつの時代も、日本のため社会のための画一的な教育だったように思います。
もちろん、教育は国の発展に繋がります。

 ノーベル経済学賞受賞学者のヘックマン博士は『教育の投資効果は幼児期において特に高く"先行投資"は社会のメリットになる』と言っています。

 しかし、個人が自立し、個人の幸せが保証された上での熟成された社会こそ国の大きな発展だと思うのです。


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 昔は教育制度または人生そのものまでもが画一的であり、ある意味ではそこに安定感があったように思います。現在の社会は、グローバル化により様々な価値観が生まれ、人それぞれの能力を生かす場所にも多様性を見出すことができ、人生の幸せの道筋はひとつではなくいくつもあり、そのうえひとつひとつが様々な色彩を放っているような気がするのです。

 その中から自分の人生の道を自分で選び自分の足で進める力を持つことこそが教育だと私は思うのです。それこそが『教育の投資効果は幼児期において特に高く"先行投資"は社会のメリットになる』というヘックマン博士の提言の真の意味だと思うのです。
日本はやっと個人のための教育、個人の力をつけるための教育を考え始めたように思います。

 では、自分で生きていくための教育「生きる力」とはどういう力でしょう。
私の師である辻井正先生が「0歳からの教育」という本を島田教明先生(中関幼稚園、きんこう保育園理事長、内閣府子ども子育て新システム検討会議ワーキングチームメンバー)と共に出版されました。幼児教育のバイブルと言えるようなとても素晴らしい本です。島田先生は出版するにあたってこう書いてあります。


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 『旧知である仙台市在住の消防関係の方に、被災後お会いした時「・・・・・幼い時に自然の怖さを教えておくこと、逃げ方やリスクについても教えておくこと、そのためには教育がいかに重要かを痛感しました。島田さん、幼児教育が大切ですよ。」と話してくれたことが出版の後押しになったそうです。
その後の話の中でも被災の話や防災の話をする中で「選択、自己決定、自己責任」という言葉が出てきたそうです。』

 それはまさしく辻井先生がピラミッドメソッド教育法を日本に導入し、推進してきたときから日本の教育への提言でありました。

 さて、子ロバ保育園では乳児は育児担当制を柱に据え、大人との1対1の愛着関係を大切に、子どもたちを愛し育み、安心して生活し意欲的に遊べるように環境を整えたいと思っています。
大人から愛されていると感じ、心の安定があればこそ意欲的に遊び込めるのではないでしょうか。そして、自立へ向かっての自尊感情、自己抑制力を育てていけると思います。
3歳からは育児担当制で育んできた心の安定を大切にしながらピラミッドメソッド教育法を進めて行きます。環境を大切にし自ら選び遊びこめるコーナーを作り、テーマ活動では保育士の指導による遊びの展開を楽しみます。

 ところで日本の幼児教育ではどのような課題がありますかという質問にОECD(経済協力開発機構)は語っています。


 【日本で「幼児教育が大切です」というと、「漢字を覚えさせる、算数のドリルを始める」ことが幼児教育だと誤解されますがОECD諸国の研究からそういった詰め込みの効果は、小学校低学年で消えてしまうといった結果が出ています。
その段階で必要なことは「遊び」です。イギリスでは「先生に指示されて行動すること」と「子どもが自ら行動を選ぶ」の双方が必要だという研究結果があります。】

 イギリスでの研究結果は、まさにピラミッドメソッド教育法そのものだと思います。グローバリゼーション時代を生き抜いていく子供たちが本当につけるべき力は戦後日本が行ってきた画一的な教育ではなく「現在の社会を生きるのに必要な能力(リテラシー)」だということです。

 子ロバ保育園もまだまだスタートラインに立ったばかりです。課題は山積です。しかし、「子どもの最大の利益」と考え、迷わずに教育内容を確立していきたいと思っています。
そして、今後の山積している課題のひとつは子ども達一人一人が、どのくらいの力を持っているかを評価し見極めることです。それが、保護者の心配を解消し共に教育を考えていく方法に繋がると思っています。
子ロバ保育園の取り組みを理解していただき、保護者の皆さんとともに"未来につながる教育"を考えていきたいと思っています。



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