2012年3月4日日曜日

なぜこんなにも屠殺される馬が多いのか :: 馬上の楽園 ::

なぜこんなにも屠殺される馬が多いのか :: 馬上の楽園 ::

以前、ある地方競馬の関係者(Sさんとします)と話した際、わたしは以前から疑問に思っていたあることを聞いてみようと思った。

「競走馬の馬主は、どうして、馬が引退したとき譲渡先を見つける努力もろくにしないうちに、屠殺場へ送る人が多いのか」と。

競走馬が引退となったとき、その馬のその後を握っているのは他の誰でもなく馬主である。JRAが表立って奨励しているわけでもないし、まさか屠殺場に送ってどうなるのか知らない人などいるまいに、そして、まさか殺すことが面白いわけでもないだろうに、どうして右から左へさっさと屠殺へ回すのか。そんなに「馬主」というものはモラルや良心に欠けた人間ばかりなんだろうか。

わたしは長年疑問だった。

Sさんの答えは衝撃的だった。

「屠殺場に送ったほうが、お金になるから。」

屠殺場に送ったほうがお金になる?
以前、食肉業者のセリで、種付け250万の元競走馬が1万円で落とされたというのをどこかで読んだことがあったが、その、たった1万とかのために、迷いもせず屠殺場で殺すという選択肢をとるのか?


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「違う。そうじゃなくて、馬を乗馬クラブなどに譲渡するより、屠殺場で屠殺するほうが、馬主に支給される補償金が高くなるの。」

どういうこと???と困惑するわたしに、同席していた元地方競馬厩務員が説明してくれた。

「競走馬が引退になったとき、馬主には補償金が払われるようになっているのさ。で、馬を屠殺場に持っていくと、『屠殺証明書』っていうのをくれるんだけど、その『屠殺証明書』をもっていった場合は、馬をどこかに譲った場合よりも補償金の額が多いんだよ。」

つまり…、

馬を生かす場合よりも、殺す場合のほうが、馬主は多く補償金をもらえる、ってこと…。

「実際、引退した馬の馬主さんに『譲渡 先探しましょうか』って言っても、『お金欲しいから』って断られたことありますよ…」と、Sさん。

馬主に補償金を払うのが、馬主協会なのか競馬協会なのかまでは確かめていないが、いずれにしても、結果的にはこの補償金の制度が馬主に馬の屠殺を奨励していることにならないか。

聞いているうちにムカムカと腹が立ってきた。


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この補償金制度を決めた人たちは、単純に、乗馬クラブなどに格安であっても買い取ってもらえるほうが、屠殺するよりもお金をもらえるわけだから、補償金はその埋め合わせとして、譲渡するより屠殺するほうの額を高くしよう、とか考えたのだろうが、それではあまりにお粗末過ぎる。

倫理的なことを考えるなら、生かす努力をして(そのためには引退後に飼養する負担が生じるわけだし)譲渡した馬主にこそ、多く補償金を払うべきではないか。これまで人間のために必死で走ってきた馬を、あっさりと産業廃棄物として捨てるほうに多くのお金を与えるなんて、それのいったいどこが「公平」なのか。


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もちろん、このことだけが、こんなにも多くの馬たちが屠殺されている現状の原因ではない。直接的には、国内外の過剰生産のほうが、問題だろうと思う。そしてもちろん、すべての馬主がそのような倫理観のない人というわけでもなく、持ち馬を大切に扱う馬主もいる。でも、結果から言えば、毎年1万頭近くの馬たちが屠殺場に送られるという事実は、初めからであれ最終的にであれ、馬主が見放したからということに変わりはない。

競馬に限らず、馬を持つ人ひとりひとりにもっと良心があって、馬主を取り巻く人間たちにもっと正義と信念があったら、微々たるものであったとしても何かが違っているはずだし、はるかに救いがあるだろうに。� ��。


追記(2009.9.2):上記の話はあくまでいくつかの地方競馬に関しての話です。JRAに関しては、「屠殺証明書で補償金が高くなる」というようなことがあるのかどうか、わたしはまだ誰からも聞いてはいませんし、仮にそのようなことがあったとしても、JRAは一切公表しないだろうと思います。廃用になった馬を「乗馬に転向」と言って故意に事実を歪曲しているくらいですから…。

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